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月刊シティ・タワー診療所 5月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 5月号

北岳には芦安という場所から登ります。吊り橋を渡って登山道に入ります。 奥に見えるのが北岳の山頂です。 3時間半後にはあの頂きに立っているのか!と思うとウキウキワクワク、心躍る瞬間です。 今月の島ちゃん先生 〜いつか車の運転も無くなるのかな〜 岐阜市内では自動運転のバスが試験走行しております。 往診中にも何度も目にすることもあり、だんだん見慣れてきました。 自動運転、と聞いたとき、私は「危ないな〜とっさの判断ができるの?」とやや不安視しておりました。 しかし考えてみると、いつか自動運転のほうが人間より安全運転になる日が来るのでは?と思うようになりました。 その理由は2つあります。 1つは残念ながら人間にはミスがあります。不注意で追突してしまった、アクセルとブレーキを間違えた、 という事故も自動運転で「安全・確認」が徹底されればより人間より安全になるかもしれません。 2つ目は、残念ながら乱暴な運転をする人が一部いることです。 あおり運転、信号無視など交通ルール無視による事故も多発しております。 自動運転ではこういったことはまずありえません。 となると、いつか人間が運転するより自動運転のほうがより安全になり、 運転するには「自動運転より安全に運転できる人しか運転できない」という日がくるのでは? そして、いつか「自動車の運転をしている人がいる、珍しいね」という光景になるのでは、と思いました。そうなると往診の運転、楽になるな〜。 新入職員紹介〜市川看護師〜 4月よりお世話になっております。 市川百香里(いちかわゆかり)といいます。       これまで総合病院で働き、その後在宅の子どもや家族の支援をしてきました。 また私は家族支援専門看護師という資格を持っています。 家族支援専門看護師とは、日本看護協会が認定している資格です。 患者の回復を促進するために家族を支援する。 患者を含む家族本来のセルフケア機能を高め、主体的に問題解決できるよう支援することです。 子どもと家族がお家で安心して暮らせ、世界が広がっていくように少しだけお手伝いができるといいなと思っています。 私の名前の百香里とは中国の言い伝え?(詳しくはわかりません)自分の持つ優しい香りが 広くみんなに広がるようなそんな女性になって欲しいと父がつけてくれたようです(なっているかな?)。 看護師の仕事大好き、子ども大好き、おしゃべり大好きです。 ちなみ私が支援している子どもたちは「ゆかちゃん」と呼びます。どうぞよろしくお願いします。

月刊シティ・タワー診療所 4月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 4月号

日本一の富士山は有名ですが、日本2位の高さを誇る山は北岳ということはあまり知られていません。 北岳は南アルプスにあり、間ノ岳、仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳など有名な山々に囲まれています。 今月の島ちゃん先生 〜私は親不孝もんです〜 新年度になりました。 今年も新たなメンバーが加わり、診療所も新たな門手となります。 新年度になるとTVでは「初任給で何を買う?」という企画を毎年目にします。 お母さんにお礼の品物を買うとか、両親に贈り物をするなど様々な使い道が紹介され、すごいな、と思ってみています。 では、私の場合はどうだったのか? 医学部6年間勉強してようやく医師になったときには24歳。 その初任給は、なんと10万円以下(詳細は個人的に聞いて下さい)です!大学病院に勤めていたこともあり、とんでもなく低い給与でした。 今は研修医の身分保障がありますので、ある程度の給与が支給されておりますが、 20年前の制度ではこれが現実でした。 医師になって半年間はこのような給与でしたので、医師になってからも半年間は親に仕送りをもらう、という悲しい生活を送っていました。 もちろん初任給で親になにかプレゼントを買うなんてことはできるわけもなく、親不孝な息子でした。懺悔。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、人生会議ってなんだい?」 新聞やTVで「人生会議」という言葉を耳にしたことがありますでしょうか? 元々はACPと医療福祉の分野で呼ばれていた言葉ですが、一般の人にもわかるように人生会議、と命名されました。 しかし人生会議、といってもなんとことやら?と思います。 そこでこれから半年にわたって人生会議についてシリーズでお伝えしたいと思います。 例えば、あなたのお母さんが80歳で病気になりました。 救急車で病院に運ばれた時、医師から「人工呼吸器という装置をつけないと命が助かりません。 でも一度付けると外すことはできません。 もしかしたら一生人工呼吸器の生活になるかも知れません。 ずっと介護が必要となります。 それでもやりますか、やりませんか」と突然聞かれたらどうしますか? 命の選択を任されたあなたはその重さに耐えられますか? 人生会議とは、このようなケースの時「最善の判断はなにか」を考える「プロセス」です。 それではこれからその具体的なやり方を一緒に勉強していきましょう!

月刊 シティタワー診療所​(3月号) | 院長ブログ

月刊 シティタワー診療所​(3月号)

登山ってほとんど坂道を登ります。 その中でも急坂と言われる難所がいくつかあります。 赤石岳に登る坂道もその一つでほぼ階段のような坂を1時間以上登っていきます。 標高差1500mを自分の足で登ったときに見える景色を思い描いて楽しく登ります。 今月の島ちゃん先生 〜AIが創り出す世界は???〜 最近のニュースはIT、特に生成AIの話題で持ち切りです。 私がみたTVでは「阪神優勝、道頓堀」という言葉を入れただけで、道頓堀で歓喜に湧く 阪神ファンの人々が描かれた絵画が1,2分で完成しました。 歌詞を入れるとそれにあった曲を作り、歌声が流れるというのも数分でできていました。 本当にすごいことだな、と思ったと同時に「恐ろしいな」と思いました。 なぜ私が恐ろしい、と感じたか?その理由は2つあります。 1つ目は人間の仕事ってわからなくなりそう、と思ったことです。 先程の絵画でも、楽曲でも今まではそれぞれの専門職の人が創意工夫をして作っていました。 それが人工知能が人間の時間を遥かに上回るスピードで学習し、作り上げる。 そのスピードの速さと能力に人間が負けてしまうこと、かつ、だれでもできることで 専門性が失われてしまうことが恐ろしい、と思った理由です。 そしてもう一つは「いつかAIが人間を不要」と思ってしまわないか?という懸念です。 先程も述べたように人工知能は人間以上の学習能力を持っています。 そうなるといつか、「世界にとって危険なものはなにか」という問をたて、その答えが「人間」と判断したらどうなるのでしょうか? 残念ながら人間は戦争もするし、環境問題も作ってしまいました。 そのような人間をAIが不要、危険、と感じたら・・・ ターミネーターの世界になりそうで、本当に怖いな、と思いました。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、在宅医療のやりがいって何?」 これは先日ある患者さんから質問を受けました。 在宅医療ってこれまで紹介した通り24時間対応だったり、自宅での訪問であったりと 体力をとてもつかう仕事です。 それを思ってその患者さんはこのような質問をされたのだと思います。 在宅医療のやりがいは「人生勉強」と「尊敬できる人に出会える喜び」だと私は思っています。 当院では年間140名を超える方の最期に関わらせてもらっています。 その際に本当に尊敬できる人たちに出会えます。 自分が病気でしんどいのに、家族のことを最後の最後まで気遣う人。 50代という若さで病気になっても、人生を恨むことなく心穏やかに過ごされる人。 そんな人たちに出会えることが在宅医療の財産かな、と思います。 そしてそのような人たちに生き方を勉強させてもらうことが 私たちのやりがいだと思っています。 !!受付事務募集中!! 当院では外来を担当してくれる事務員を募集中です。 詳しくは当ホームページ内「採用情報」をご確認ください。  

月刊 シティタワー診療所​(2月号) | 院長ブログ

月刊 シティタワー診療所​(2月号)

    白馬岳の横にある旭岳という小さな山があります。     そこに夕日が沈んでいく姿を撮影しました。     日が沈むと山は一気に暗くなります。ちなみに旭岳ですが、夕日です。 今月の島ちゃん先生 〜教育って奥深いな〜 以前講演会のスタイルを変更している、とお伝えしました。 こちらの教えたいことを教えるのではなく、受講者のニーズを満たすための講習会を提供する、というスタイルです。 本当にそうなっているか?もしこの読者で受講者の方がいたら感想教えてください。 その中で学んだことは学習過程には3領域あるということです。 3領域とは、知識、技術、態度だそうです。知識はもちろん知識として覚えること、技術は〇〇ができる、ということ。 3つ目の態度とは〇〇をしようとすることだそうです。 例えばゴミ拾いであれば、これは燃えるゴミである、これはプラのゴミであると識別できることが知識。 ゴミ箱を認識して、ゴミを持って捨てるという行為が技術。 そしてゴミがあったら拾おう、という心構えになることが態度とのこと。 知識や技能のことは知っておりましたが、私は今まで態度のことは全く考えていませんでした。 気合と根性と努力でやるべき、という昔ながらの日本人の心構えで何事にも臨んできたので態度はあって当然、と思っておりました。 しかしこれも教育なんだな〜と思いました。 態度の部分を育むための手法も色々あるようで、教育って難しいな、と思う反面、 いつまでも気合と根性と努力では時代遅れになるな、と感じました。   みんなの健康相談〜今月の質問〜 「在宅医療って緊急時はどうなるの?」 緊急時、ということをもう少し深堀りしてみましょう。 みなさんが想定する緊急時ってなんでしょうか? 例えば血を吐いているとか、意識がなくなってしまう、とか重大な変化のことを緊急時と考える人もいれば、 熱がでている、便が出なくて困っている、という症状を緊急時と考える人もいると思います。 もちろん両方とも緊急時ですが、前者のような事態はなかなかありません。 具体的には当院では昨年1年間で約150名の方をご自宅で看取っていますが、 前者のケースは年に20回程度です。後者のケースではほとんど自宅で対応が可能です。 もちろん緊急時に病院で治療したほうがいい場合には本人、家族と相談して病院に紹介 をすることも行っています(絶対に自宅で診なくてはいけない、ということはありません)。 緊急時にもその人にとってどんな治療が最善か?をさぐり、解決法を提示していま すのでご安心ください。 !!看護師募集中!! 当院では外来を担当してくれる看護師を募集中です。 詳しくは当ホームページ内「採用情報」をご確認ください。  

月刊 シティタワー診療所​(1月号) | 院長ブログ

月刊 シティタワー診療所​(1月号)

白馬岳は私は苦い思い出が多い山です。 6回アタックして、4回は雨・曇でした。しかしそのうち3回はこうやって晴れて景色を楽しむことができました。 白馬山荘のレストランは山小屋とは思えない美味しい料理を提供し、窓から眺める白馬三山は最高のご褒美です。     今月の島ちゃん先生 〜おせち料理、味が出るには時間がかかる〜 お正月にはおせち料理が定番ですね。 おせち料理に入っている食べ物って、日持ちがするものばかりだな〜と思いました。 煮豆、昆布、なますなど、お正月の間ずっと食べられますね。 でもこれを作るのは本当に大変なようです。 料理が苦手な私としては、何時間も煮込む、とか、何日間かつけておく、ということは想像すらできない作業工程であり、 すごいな〜という一言に付きます。どうしてこうやって時間をかけて作るのか、と調べた所味が染み込むには時間がかかるとのことでした。 かつ、時間をかけて作ったものはそれだけ日持ちする、とのこと。 それを聞いたとき、人材育成も全くその通りだな〜と思いました。 簡単に教えてすぐにできるわけではないけれど、せっかちな私はすぐに結果を求めてしまいます。 それでは味が出る訳ありませんね。反省です。おせち料理(というか日本料理全般にいえることですが)のように、 じっくり時間をかけて人材を育成していければと思います。     イベント報告 『夏祭り』『クリスマス会』 昨年は、小児患者さんを中心に、在宅患者さんとご家族を対象としたイベントを診療所において行いました。 初めての試みで、どうなることかと実は不安いっぱいでしたが、蓋をあければ、皆さん笑顔いっぱい! とても楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました!! 2024年もいろいろ企画したいと思っています。 「こんなイベントだったら参加したい!」 「こんなことをしてほしい!」などなど、 ご意見絶賛募集中です!診療所スタッフに いつでもお声掛けください。 【発案者(丸田)のつぶやき】   在宅医療を必要としている患者さんは移動が難しい方が多いです。 自宅でゆったりと過ごすのが一番ですが、外出することで自宅では味わえない楽しみを得られることがあります。 移動するのに大変な思いをしたとしても、それに勝る経験をできるかもしれません。 診療所でのイベントが外出のきっかけになったらいいな、家族の楽しみの一つになったらいいな、そんな気持ちで企画しました。

🎄クリスマス会を行いました🎄 | デイリーブログ

🎄クリスマス会を行いました🎄

12月9日(土)に在宅小児患者さんを対象とした、クリスマス会を開催しました。 クラウン(大道芸)のパフォーマンスや、クリスマス飾り作成、サイコロトークなど行いました。   クラウンのミントさんのパフォーマンスは大人も子供も楽しめる内容で、 マジックに参加したり、みなさんが笑顔になられている姿がとても印象的でした。 今後も季節に合わせた色々な企画を考えています。 ホームページ等でお知らせしますので、ぜひチェックしてください★  

月刊 シティタワー診療所​(12月号) | 院長ブログ

月刊 シティタワー診療所​(12月号)

今月の島ちゃん先生 〜スタッフがつくったホームページ〜 12月1日から当院のホームページがリニューアルされました。 今回力を入れたのは、見やすさとエピソードです。 見やすさ、という点では色使いの工夫と、スタッフの写真を多く入れることで温かみを感じられるものにしました。 エピソードについては、当院がこれまで出会ってきた患者さん、家族さんとの思い出をエピソードとして載せました (個人が特定されないようにしております)。 在宅医療といってもなかなかわかりにくいよね、在宅医療って感動がたくさん詰まっているけれどなかなか伝わりにくいよね、という点から工夫しました。 私もホームページをみて懐かしいエピソードに心が温まりました。 こういった工夫が生まれたのが、スタッフの努力です。 今回スタッフに全部お任せしました。業者との打合せ、レイアウト、載せる内容などを考えてくれました。 これまで私は何かと口出しをして決めてきました。 これって「本当に悪い上司」であることを最近学びました(最近、というのがとても残念ですが)。 口を出さない、というのはとても辛抱が必要でしたがこうやって成果が出ると本当に嬉しいですね。 ようやく私も上司としての一歩が踏み出せた感じです。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「在宅医療って何歳から対象なの?」 答えは「0歳から」です。私も在宅医療を始めた当初は高齢者の在宅医療がメインでした。 老衰や脳梗塞で動けない人が多く、時々がんの患者さんがいました。 しかし9年前、子どもの在宅医療という現実に出会いました。 医療的ケア(人工呼吸器や胃ろう栄養などの処置のこと)が必要な子どもがいて、 その子の医療的な対応を在宅で実施することの意義を教えてもらいました。 その後から小児在宅医療を開始しました。 その後子どもの在宅医療を引き受けることになり、0歳から対応しています。 もちろん100歳を超える人まで対応しています。 在宅医療って高齢者、というイメージがありますが、何らかの病気で家で医療的ケア が必要であったり、通院が困難であれば何歳からでも在宅医療は適応です。 どうぞお気軽にご相談ください。